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ブランド百景−黒羽だるま

 栃木県大田原市にある黒羽刑務所が製造している「黒羽だるま」が“ヒット商品”になっている。サンリオのキャラクター「ハローキティ」をかたどった製品を中心に月300個を生産し、同刑務所や法務省などが主催する全国刑務所作業製品展示即売会などで販売。若い女性に好評だという。

 同刑務所は1971年に栃木県の旧黒羽町に置かれ、現在は約1140人を収容している。黒羽だるま誕生のきっかけは05年に黒羽町が大田原市に編入されたことだ。地元で「黒羽の名前を残したい」という声が上がったことから、同刑務所の作業専門官らは地域ブランド品の創出に取り組んだ。黒羽の人々が群馬県高崎市や福島県白河市で作られただるまを家に飾っていた点に着目。同刑務所に収容されている受刑者が作業で干支の張り子などの民芸品を作っていたノウハウを生かし、オリジナルの「黒羽だるま」を生み出した。

 眉毛は黒羽町の町花である山百合、ひげは町木の杉、顎の部分は町の中央部を流れる那珂川をイメージ。白河だるまは面長、高崎だるまはずんぐりとした形であることから、黒羽だるまはその中間の丸型とした。胡粉(ごふん)で表面加工し、プラスチックのようなつやを出すといった特色も出した。現在は受刑者13人が制作を担当している。

 サンリオから刑務所製品について協力の申し出があったことから、11年にハローキティだるまの生産を開始。貯金箱タイプのほか、胴体に寄せ書きができる「メッセージキティ」や手招きする「マダムキティ」なども手がけ、累計販売数は13年10月に3000個を達成した。


【2014年4月3日 日刊工業新聞社】