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農水省、スマート農業の将来像定義−安価な外国産に対抗

 農林水産省はITを活用したスマート農業の将来像と、その実現に向けたロードマップ案をまとめた。スマート農業を土地利用型、園芸、畜産と分けた上で、土地利用型では自動走行システムなどの農業機械の夜間・複数同時走行などで「これまでにない高効率の大規模生産、低コスト化を可能にする」とした将来像を定義。2016年度までの課題として準天頂衛星システムの補強機能に対応した誤差2センチ―3センチメートルの受信機の開発、無人トラクターで障害物判別のレーザー技術や画像処理技術などを挙げた。

 3月中に中間取りまとめで正式決定し、研究開発や実証、導入事業に向けた準備作業に入る。13年11月に発足した産官学の研究組織「スマート農業の実現に向けた研究会」が中心となり、ヤンマーやクボタ、富士通、NEC、三菱電機、NTTなどの企業メンバーも加わりスマート農業の将来像を議論している。

 将来像ではスマート農業がもたらす可能性として(1)超省力・大規模生産実現(2)センシング技術などによる精密農業で多収穫・高品質作物実現(3)きつい作業・危険作業からの解放(4)若者などが手軽に取り組めるようにするデータ化(5)生産者の情報を消費者にダイレクトに供給し信頼感を構築するクラウドシステム―の5点を挙げた。ロードマップで農業機械の自動制御、除草作業、水管理の自動監視・制御などと項目別に分け、16年度までの当面課題と18年度までの中期課題、それより先の長期課題に整理した。

 わが国の農業従事者の平均年齢は65歳を超えており、後継者を絶やさないためにも省力化、軽労化が急務になっている。さらに外国産の安い農作物に対抗するためにロボットや情報通信技術(ICT)活用による生産性向上が不可欠とされ、農水省は支援策を検討している。


【2014年3月19日 日刊工業新聞社】