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産官プロ、着実に進展−農業女子と商品開発

 農林水産省による女性の農業従事者が生活や仕事の中で培った知恵・アイデアを企業のシーズと結びつけ、新商品や新サービス、情報を創造する取り組み「農業女子プロジェクト」が着実に進展している。参加企業数はコーセーやダイハツ工業、タニタ(東京都板橋区)など合計で10社に達した。企業の個別プロジェクトを紹介する参加交流型サイト「フェイスブック」も立ち上がり、情報発信を通じて農業の従来イメージを払拭(ふっしょく)する考えだ。(編集委員・嶋田歩)

 プロジェクトが始まったのは2013年11月。最初の参加企業は9社だったが、タニタが加わり計10社になった。女性の農業従事者が企業と共同で商品開発を行うことで存在感を高め、農業に従事したいという若手女性の参加を増やす狙いがある。企業には“農業分野”という新市場に“女性の視点”を切り口に参入が図れるメリットがある。

 アパレル企業のモンベル(大阪市西区)は、女性目線で快適でファッショナブルな農作業ウエアを考える。コーセーは農作業で受ける日やけや乾燥の防止、制汗につながる化粧品を考案するといった具合だ。ダイハツ工業は農業向けの軽トラック開発で、女性の意見を参考にする。日本サブウェイ(東京都港区)も女性の農業従事者のアイデアを生かし、野菜が多く食べられて女性が喜ぶメニューの開発を目指す。

 エイチ・アイ・エスは農業に従事する女性を訪ねて一緒に学び、体験するツアーを企画する予定だ。リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)は、野菜や畑の魅力を多く盛り込んだ企画「おもてなしプロジェクト」を計画。タニタは女性の農業従事者とのコラボレーションにより、体の内部から美を創る方法を模索している。このほか井関農機、レンタルのニッケン(東京都千代田区)、東急ハンズ(東京都渋谷区)も参加している。

 フェイスブックではこうした個別プロジェクトの進行状況やイベント情報のほか、農業に従事する女性の日ごろの生活や知恵を出題する「農業女子検定」、農業女子おすすめ料理を紹介する「農業女子的秘密の美味」も紹介。専用の作業着や化粧品では使ってみた感想などを紹介してもらい、商品の改良に生かす仕組みだ。

 若い女性や主婦などの意見を企業が商品開発に生かす例は数多いが、農業に従事する女性に限定したプロジェクトは珍しい。プロジェクトの完成予定は今年11月。その時までにどのような商品やサービスが開発されるか注目される。


【2014年3月6日 日刊工業新聞社】