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富山県、14年度予算案で68事業展開−北陸新幹線開業対策に20億円

 2015年3月の北陸新幹線開業を見据え、富山県ではさまざまな取り組みが活発化している。県は14年度予算案で「新幹線開業直前対策枠」として前年度比2倍の20億円を計上した。地域資源のブラッシュアップや誘客促進、ビジネス拠点化・企業誘致など新規としては13年度のほぼ2倍となる68事業を展開する。不器用といわれる県民性から脱し、“おもてなし力”の向上や機運の醸成を図る。(富山支局長・渡辺大介)

 首都圏からの誘客を目指し、1月から2月にかけて東京都などでイベントを開催した。3月にも「とやまWeek in東京」を開催するほか、富山市内で長野県との交流会を実施する。14年度は開業直前対策として首都圏を中心としたイベントを増やす予定。地方の食や祭りを体験できる展示会にも出展する。

 石井隆一富山県知事は「北陸地域全体に関心を持ってほしい。観光振興の絶好のチャンスであり、県民挙げて知恵とパワーを結集しよう」と呼びかける。もともと富山県民は地元をあまり高く評価せず、PRが下手な傾向があるという。そのため13年12月には「富山おもてなしハンドブック」を3000部配布し、観光地や特産品を県民に認知してもらう取り組みを始めた。さらに、まだあまり知られていない観光資源を発掘する事業「かがやきとやまプロジェクト」を始め、観光地としての価値を高めていく。

 土産品づくりも急ぐ。県は12年度に「まちの逸品ブラッシュアップ事業」を始めた。デザイン会社や流通業者からなる検討委員会で商品そのものの魅力、生産能力、価格などを評価する。すでに薄氷本舗五郎丸屋(富山県小矢部市)や中尾清月堂(同高岡市)、月世界本舗(富山市)などの菓子15品目を認定した。

 中尾清月堂は金屋町まちづくり協議会(富山県高岡市)と共同で「洋風落雁(らくがん)KANAYA」を製作。高岡銅器発祥の地である金屋町の石畳のような模様を型押しした。

 薄氷本舗五郎丸屋の干菓子「T5(ティーゴ)」は、約260年前から製造する干菓子の「薄氷」を現代風にアレンジした。和紙を使ったパッケージは富山市内のデザイナーが手掛けるなど、「富山産」にこだわる。

 13年11月には観光庁主催の「世界にも通用する究極のお土産」に選定され、人気が高まった。1週間の生産量が従来比約3倍の1万―1万2000枚に増えたほどだ。

 県ではこうした成功事例を増やしていく考え。14年度は検討委員会による評価やアドバイスをもとに、デザインを改良するなどして、認定品のレベルアップを図る。さらに県内外でPRキャンペーンを展開する。


【2014年2月26日 日刊工業新聞社】