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アニメで観光客誘致−杉並区などがイベント

 東京都でアニメーションを活用した地域振興が活発化している。杉並区は区内アニメ制作企業が手がけたキャラクターを活用し、観光客を誘致する。スマートフォンのアプリ(応用ソフト)により、公共施設や店舗などでキャラクターと一緒に写真を撮れるイベントを開く。練馬区は2014年度にアニメ産業の歴史などを紹介する屋外スペースを新設する。豊島区は有名漫画家が住んでいた「トキワ荘」の資料館兼休憩所をオープンした。(北東京・東和宏)

 杉並区のイベントは区内の経済団体や日本動画協会などで構成する中央線あるあるプロジェクト実行委員会と共催。「宇宙兄弟」などを手がけるA―1 Pictures、サンライズなど区内9社の協力を受け、30種類を用意する。

 2月中旬に区内西部の荻窪駅、西荻窪駅の周辺に25カ所のチェックポイントを設置。1カ月半程度実施し4月以降は区内東部のJR阿佐ケ谷、高円寺駅周辺で実施する。

 チェックポイントでアプリを起動し、ポスターにかざすと、キャラクターとの撮影画面が表示される。キャラクターはサイズや撮影位置を自由に変えられる。5カ所で撮影すると、特典としてキャラクターが増える。区の担当者は「これらにより、回遊性を高めたい」と意気込む。

 一方、練馬区は“日本のアニメ発祥の地”として知られる。屋外スペースは、東映アニメーションの本社から近い西武池袋線大泉学園駅北口で建設中のペデストリアンデッキ内に置く。松本零士氏や手塚治虫氏らの生み出したキャラクターのモニュメントを設置する計画。豊島区は手塚治虫氏や赤塚不二夫氏らが住んでいたトキワ荘を観光資源として活用するため、13年12月に関連資料を備えた休憩所を設けた。

 日本のアニメは海外でも人気がある。経済産業省によると、アニメや漫画の関連商材の国内市場規模は1兆5000億円と推定。政府は12年に「クールジャパン戦略」を策定し、海外展開に力を入れる方針を示した。

 練馬区内のアニメ製作会社で構成される練馬アニメーション協議会は区の支援を受け、毎年、フランスで開かれる「アヌシー国際アニメ見本市」に出展している。杉並区、練馬区ともアニメ関連企業70−90社が立地しており、アニメ産業の集積地となっている。


【2014年2月12日 日刊工業新聞社】