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2014予算/“15カ月予算”案まとまる

 安倍晋三政権として2度目となる“15カ月予算”がまとまった。24日に閣議決定した2014年度予算案は財政健全化に配慮しつつも、13年度補正予算案で公共事業などの積極的な財政出動を講じる。前回の15カ月予算(12年度補正と13年度当初予算の合計)と同じ構図だ。100兆円を超す15カ月予算は景気への即効性が見込める半面、効果が長続きするかは不透明だ。歳出の膨張は財政健全化の歩みも遅らせる。従来型の景気刺激から持続的な経済成長への転換が政権2年目の大きな課題になる。

≪省庁のポイント(抜粋)≫

 【環境省/復旧・復興関連に重点】

 環境省の予算総額は東日本大震災後のがれき処理や除染の進展などにより、前年度比17%減の8042億円を計上した。ただ、除染実施に2581億円、中間貯蔵設備の整備に1011億円など、依然として大震災からの復旧・復興関連費用は大きな割合を占めた。

 2014年4月の地球温暖化対策税の増税による税収増を見込み、エネルギー需給勘定は同45%増の1116億円と初めて1000億円を超えた。それを原資に低炭素化事業を推進する。アジア地域の低炭素化を底上げする資金支援は同6倍の72億円を計上。

 民間活力を引き出す地域低炭素投資促進ファンドは約3・2倍の46億円に拡充。地域の先導的な再生エネ・省エネなどの取り組みを促進する事業は新規に53億円を計上した。自治体からの要請があるグリーンニューディール基金は220億円。

 耐用年数を迎え、更新需要が発生している一般廃棄物の処理施設整備向けの財政措置は445億円を計上。13年度補正と合わせると約1000億円規模を確保した。

 【総務省/地域活性化に26億円】

 総務省予算の一般会計予定額は前年度比1・9%減の16兆9127億円。民間投資を喚起する成長戦略の実現に向け地域の活性化、情報通信技術(ICT)を活用したイノベーションの創出、地上デジタル放送の日本方式導入促進をはじめとするインフラの国際展開の三つに重点を置いた。

 地域の活性化では「地域の元気創造プラン」として25億8000万円を計上。地域の資源と地域金融機関の資金を活用した産業の創出を促すほか、電力小売りの自由化を踏まえ、分散型のエネルギーインフラを官民連携で整備するプロジェクトを推進する。

 イノベーションの創出では地理空間情報技術(G空間)の利活用推進に向けて14億円を新規に計上。官民が持つG空間データを自由に組み合わせて利用できるプラットフォーム(基盤)の構築・実証を実施する。

 このほか社会保障・税番号制度(個人番号制度)の導入に向け、情報システムを整備する地方自治体の支援経費311億3000万円を新規計上した。

 【農水省/コメ直接支払交付金を半減】

 農林水産省の予算総額は前年度比1・3%増の2兆3267億円。担い手への農地集積を進める農地中間管理機構(農地バンク)の活動費用に305億円を盛り込んだ。13年度補正予算の400億円と合計で705億円になる。他方でコメの直接支払交付金は13年度の1613億円から806億円にほぼ半減させた。

 産地の構造改革推進では次世代施設園芸導入加速化支援事業に20億円、加工・業務用野菜生産基盤強化事業に10億円、農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業に3億円をそれぞれ計上。農業界と経済界の連携では全地球測位システム(GPS)など、情報通信技術(ICT)活用による高効率生産を目指す。

 薬用作物の地域特産作物の産地確立支援事業にも新規で4億円を計上。中国への依存度が高い漢方薬草の国産化を進め、安全保障につなげる。日本食・食文化魅力発信プロジェクトの予算にも27億円を充てた。


【2013年12月25日 日刊工業新聞社】