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ブランド百景−「日光まいたけ」

 日光総業(栃木県日光市)が生産販売する「日光まいたけ」は1キロ2100円と高価ながら、インターネットなどで引き合いが多い。日光市の工場で温度や光を管理し、仕上げで太陽光を吸収させることにより、しっかりした歯応えや風味、香りを出しているのが特徴だ。

 日光まいたけの事業化は、栃木県職員だった沼尾金一氏が1980年に日本で初めてまいたけの人工栽培に成功し、「日光きのこ園」を創業したのがきっかけだった。しかし、03年に起きた足利銀行の経営破綻などの影響で旅館やホテルからの取引が激減。08年にいったんは廃業したが、レストラン経営を手がける日光総業が09年に経営を引き継いだ。 日光総業が運営する山のレストラン(同)は需要拡大を狙い、加工品の開発に取り組んでいる。伊東伸支配人を中心に、日光まいたけを乾燥、粉末化した上での活用方法を探っている。12年夏には栃木県経済同友会の有志が訪問し、コストダウンや料理での活用などについて知恵を出した。

 乾燥するにあたりフリーズドライではコストが掛かりすぎ、屋外で乾かすと放射能の問題が立ちはだかる。そこでレストラン内で乾燥したものの「においが店内に広がってしまった」と、伊東支配人は苦笑する。

 試作品は昆布茶やお茶漬けなどに混ぜてレストランの常連客などに振る舞い、感想を聞いている。乾燥品以外にスープポタージュも作った。「ドキドキしながら出しているが、評判はいい」と伊東支配人は顔をほころばせる。「従業員が3カ月間まいたけ入りの茶を飲んでいたら、誰も風邪をひかなかった」と、栄養面にも着目する。


【2013年11月21日 日刊工業新聞社】