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岐阜県、観光を基幹産業に−宿泊滞在客増へPR活動

 岐阜県は世界遺産の白川郷や点在する温泉郷など数々の観光資源を擁する。県は2007年に観光条例を公布し、観光を基幹産業の一つに据えた。11年の観光客数は3589万人で全国8位。ただ、宿泊客数は419万人と観光客数全体の約12%にとどまり、同27位と振るわない。県は13年度からの5年間を宿泊滞在型の観光客を増やす第2ステージと位置づけ、さまざまな活動を展開している。(岐阜支局長・村国哲也)

 岐阜県は公募した1811件から「乗鞍山麓五色ヶ原の森」(高山市)や「天生(あもう)県立自然公園と三湿原回廊」(飛騨市・白川村)など4カ所の観光地を「岐阜の宝もの」と08年度に認定。これに準ずる「郡上鮎」などの観光資源も「明日の宝もの」とし、12年度までにPRに取り組んだ。

 宿泊滞在型の観光客を増やすため、13年度は複数地点を「観光回廊」として周遊してもらう「観光回廊づくり」に取り組む。各市町村の受け入れの体制整備や、PRなど観光回廊づくり関連で1億円の予算も計上した。

 回廊づくりの一環として、中山道では10月12日―11月17日に、県内の126.5キロメートルを数回に分けて踏破するウオーキングイベントを開催。東の馬籠宿(中津川市)から西の今須宿(関ヶ原町)までの17の宿場町でスタンプラリーを展開する。市町村や地元商工関係者にも連携を呼びかけ、期間中は約120の祭や体験イベントを開く。

 五色ヶ原や天生湿原を有する飛騨地区についても旅行会社やバス・鉄道会社に関連ツアーの企画も働きかけている。「長良川温泉」(岐阜市)や「美濃焼」などテーマ別の散策ガイドブックも作成した。14年初には県内ローカル4線のイベントも計画する。

 宿泊客を増やすため、海外からの集客も重視する。13年度は3100万円の予算をかけ、インドネシアを中心に東南アジアでのPRを強化する。現地の観光展示会に出展したほか、マスコミや旅行会社を岐阜に招待し、現地向けにインターネット広告も掲載した。10月11―18日には古田肇岐阜県知事や業界代表がインドネシア、シンガポール、タイ、台湾を訪れ、観光地をPRした。

 課題は国内の他地域からの集客増だ。岐阜県を訪れる観光客のうち4分の3が岐阜県を含む東海地区からの来訪。関東、関西地区からの取り込みが不十分だ。また格安航空機が増便される中、海外からの個人観光客をどう呼び込むかも問われる。「個々の取り組みの効果を検証し、新たな手法も考えている」(板津浩司観光課長補佐)と地道な努力を続ける考えだ。


【2013年10月30日 日刊工業新聞社】