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地域資源活用チャンネル

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ブランド百景−加茂の桐タンス

 新潟県加茂市は桐(きり)タンスの一大生産地として知られる。約220年の歴史を誇り、生産量は全国シェアの約7割を占めている。しかし、婚礼家具の減少や住宅の洋風化などの影響で産地は厳しい状況に置かれている。
 そんな中、加茂商工会議所(加茂市)は、木工の町加茂を再生復活すべく、市場が求める新しいデザインの桐家具製品づくりと国内外への販路開拓をテーマにプロジェクトを立ち上げた。この取り組みは2005年度の国の「JAPANブランド育成支援事業」に採択された。これを機に、これまで培った技術を生かす一方、既成概念にとらわれない製品を開発するために著名デザイナーにプロデュースを依頼した。
 四隅に足の付いた洋風のタンスなど、「従来考えられないデザインで、当初は製造業者から反発の声もあった」(加茂商工会議所担当者)という。だが取り組みが浸透し、現在では地域の多くの業者がデザイン性の高い家具製品を手がけるようになった。プロジェクトではタンス関連から製品数を増やしていき、2年ほど前から座いすやテーブルといった小型の製品も充実させた。現在では30種類以上の製品を取りそろえている。価格は3万円台から百数十万円までとさまざまだ。
 12年度までは、会議所とデザイナーとで製品内容や価格帯を協議した上で、製造業者が作るという体制を取ってきた。だが、製品ラインアップが充実してきたことから、13年度からは製造業者から作りたいものを提案してもらうという方式にし、新たな展開を迎えている。


【2013年10月24日 日刊工業新聞社】