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「おでん」地域ブランドに−東京・北区、イベント目白押し

 「おでん」を地域ブランドに―。東京都北区で、10日の「北区おでんの日」から1カ月間、おでんをテーマにしたイベントが相次いで開かれる。コンビニエンスストアに押されて閉店が相次いだ“おでん屋”だが、再び、街の顔になってにぎわいを取り戻そうとしている。(北東京・東和宏)

 「かつては近所におでん種の製造業が5―6社あったが、現在は当社だけになってしまった」。丸健水産の堀井浩二常務はこう振り返る。北区は秩父水系の伏流水、荒川などの河川に恵まれていたため、おでん種の工場が集積していた。昭和40年代は屋台が軒を連ね、夜になると仕事帰りの客であふれていた。

 だがコンビニの店頭販売などが響き、おでん屋は減ってしまった。それでも、のれんを守っている店は奮闘しており、「おでんパン」や「おでんメンチ」などのコラボ開発商品を販売する店も登場している。

 区と東京商工会議所北支部は、2011年度におでんによる町おこしに着手。12年3月にキックオフイベントを開催し、おでんをテーマにした作文募集やロゴマーク制定に取り組んだ。このプロジェクトの一環で、区内のおでん関連事業者による「北区おでんのまち推進事業事業者交流会」が発足。今年10月10日を「北区おでんの日」に制定した。

 10日は区内のおでん屋や酒蔵、銭湯を巡るツアーを実施する。11月10日までを「おでん月間」とし、おでんを扱う飲食店など区内33事業者が参加し、のぼりなどでアピール。一部店舗は優待サービスなどを提供する。オリジナルソング、ダンスの発表会も企画。最終日の11月10日はJR王子駅周辺の商店街で、おでん屋の出店、ジャズライブなどのイベントを開いて盛り上げる。

 堀井常務は「おでん種をつくるだけでは厳しいため、当社も店舗でおでんを食べられる環境づくりに力を入れている。街のいろいろなお店を食べ歩いて、本当のおでんを知ってほしい。自分の口にあったおでんを見つけられるはず」と期待を寄せる。

 区はおでん月間後も取り組みを継続する方針で、ツアーを12月も実施する予定だ。北支部のおでん係は「毎月10日に何らかのイベントを開きたい。将来は参加するおでん関連事業所を100社に増やしたい」と意気込んでいる。


【2013年10月9日 日刊工業新聞社】