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JR東、地域と連携し産業創出−生産から販売まで一貫、雇用・交流拡大促す

 JR東日本が沿線地域の農産物などを掘り起こし、産業活性化につなげる取り組みを加速する。生産から販売まで一貫して手がける「のもの1―2―3」プロジェクトをスタート。魅力ある農産物と加工技術を組み合わせて商品化し、鉄道網や“エキナカ”といった販路を生かして首都圏で拡販する。1日に始まる秋田県観光キャンペーン「秋田ディスティネーションキャンペーン」に合わせ、東京・上野駅の地産品ショップ「のもの」で商品を販売し、地域経済への貢献を図る。(高屋優理)

 【6次産業化】
 JR東日本はのもの1―2―3でエキナカの店舗などを活用して消費者ニーズを調べるとともに、マーケティングを実施。沿線地域の農作物生産者や企業と連携して商品を開発する。農産物の6次産業化に向けたモノづくりを推進。新たな産業の創出とマーケットの拡大を図り、雇用や交流人口の拡大促進につなげたい考えだ。

 【共同レシピ】
 開発商品の一つに長野県産の鹿肉を使ったハンバーガー「信州ジビエ鹿肉バーガー」がある。地元の加工団体とファストフード店の「ベッカーズ」を展開するグループ会社のジェイアール東日本フードビジネス(東京都北区)が共同でレシピを考案。11月からベッカーズで期間限定販売する。
 JR東は秋田ディスティネーションキャンペーンに合わせて観光地としての秋田県の魅力をPRするとともに、特産物などの販売にも力を入れる。同社は2012年10月に北都銀行(秋田市)が中心となって設立したコンサルティング会社「あきた食彩プロデュース」に出資。秋田の農産物を生かした菓子の開発を進め、産業活性化に取り組んでいる。

 【野菜の菓子拡充】
 今年3月にはチョコレート菓子「青豆のドラジェ」を発売。秋田県産の枝豆「あきた香り五葉」をチョコレートでコーティングした商品で、東京・中目黒の野菜スイーツ専門店「ポタジエ」と共同開発した。秋田駅ビル「トピコ」のほか、のものでも販売する。県を代表するブランド米「あきたこまち」と枝豆「あきたさやか」を使った菓子「青豆のあきたこまちクラッカー」の開発を進めており、10月にトピコなどで販売する予定だ。
 JR東の冨田哲郎社長は「会社として特産物の生産加工に総力をあげて取り組んでいく」とし、事業に力を入れていく方針を示している。のものは12年1月にオープン。現在は上野駅の1店舗だが、13年度中に2号店を出店する計画だ。駅のコンコースなどで不定期に行っている「産直市」も開催をさらに増やし、開発商品の拡販を目指す。


【2013年10月1日 日刊工業新聞社】