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ブランド百景−綿織物「亀田縞」

 新潟市亀田地区で、200年以上前から伝わる綿織物「亀田縞(かめだじま)」。素朴で自然な風合いと美しい縞模様が特徴だ。かつて農家の作業着用として重宝され、大正期には全盛期を迎えた。600を超える織物業者が活動していたが、和装から洋装への転換といった時代の移り変わりで衰退し、戦後、亀田縞は完全に消滅してしまった。

 亀田地区の織物業者数も国内繊維産業自体の衰退が響いて減少の一途をたどり、2001年に亀田繊維工業協同組合(新潟市江南区)の組合員数はわずか2社のみになった。この2社が「業界の落ち込みに歯止めがかからない。何とかしなければ」と危機感を抱き、生き残り策として目を付けたのが、一度は消滅した亀田縞の復活だった。

 郷土資料館に古い生地の見本帳が残されていることが分かり、これを分析して忠実に再現。05年に復刻「亀田縞」の生産を開始した。

 生地のみならず、衣類や小物などの商品を自ら企画し、販売している。下請け体質からの脱却を目指した取り組みでもある。この間、地元メディアや通信販売雑誌などに取り上げられ、次第に知られるようになった。県内の百貨店での限定販売、地元のコメ販売会社や仏具店などとコラボレーション商品も開発。多面的に展開している。

 亀田繊維工業協同組合の理事長で、亀田縞復活に関わった中営機業の中林照雄社長は「この取り組みをしていなかったら、生き残れていなかったかもしれない。ようやく光が見えてきた」と笑顔をみせる。今、同社の全社売上高に占める亀田縞の割合は30%になっている。


【2013年8月22日 日刊工業新聞社】