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千葉ビジネス/屋台村、にぎわい創出−鎌ケ谷市、起業も促進

 千葉県北西部の街、鎌ケ谷市が今、ワンボックス型の軽自動車などで気軽に飲食店や雑貨店を出店できる「屋台村」の開催に力を入れている。舞台になっている新鎌ケ谷地区は、交通の利便性が良いことから中心市街地化が進んでいるものの、店舗が少なくにぎわいに乏しい。空き店舗も目立ちつつあるだけに、屋台村を再発展の切り札にする。 (千葉・山田諒)

 鎌ケ谷市は東京都心から約25キロメートル。都心への通勤・通学者のベッドタウンとして発展してきた。新鎌ケ谷駅には日暮里から京成本線と成田スカイアクセス線を経由して最短約25分で到着する。東武野田線と新京成線の計3線が乗り入れており、1日の乗降人数は合計約9万人(2011年)弱と、市内の駅で最大規模だ。市中央部に位置しており、交通の要衝となっている。

 「屋台村」事業は市と市商工会が音頭をとり、この新鎌ケ谷駅前の高架下でスタートした。毎週木―日曜日の昼夜に最大10店が出店している。昼はランチや雑貨が中心で、夜は酒を提供する店をそろえた。1カ月単位で参加でき、15年3月末まで継続する。

 市と市商工会が屋台村に期待を寄せているのは二つの点。一つは「駅周辺のにぎわいの創出」だ。駅周辺には大型商業施設が2店舗あるが、夜遅くまでは営業していない。地元産品を販売する店舗も少ない。市商工会の鎌田義弘副会長は「都心から帰宅する住民や市外在住者に訴求力が弱い」と分析している。

 もう一点が「起業しやすい土壌の創出と市内への定着」だ。市内にはおよそ650の小売り・卸売店舗があるが、空き店舗が20以上ある。それだけに早急な対策が求められている。清水聖士市長は「長い期間をかけて屋台村を継続し、少しずつ起業希望者を取り込んでいきたい」と狙う。市と市商工会は空き店舗を積極的に紹介、活用するスキーム構築も考えている。

 屋台村の想定顧客層は市内在住者ばかりではない。毎年9月上旬に市内で開くダンスイベント「YOSAKOIかまがや」との連携を模索している。12年の開催では出場30チームのほとんどを市外在住者で占めていた。来場者は前年に比べて2000人増の2万5000人と、「毎年着実に増えつづけている」(葛山順一市商工振興係長)。可能性を秘めているイベントだ。

 今回、屋台村に初出店し、ピザを発売した飯田亜由美さんは「自治体側が場所を提供してくれるため、心強い」と笑顔をみせる。初日で5000人の動員を数えた屋台村。鎌田副会長は「出店者はアイデアをフルに発揮し、屋台村から羽ばたいてほしい」と見守っている。


【2013年8月14日 日刊工業新聞社】