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ブランド百景−石巻の水産加工5社、新ブランド「日高見の国」立ち上げ

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市の水産加工業5社が新ブランド「日高見の国」を立ち上げた。付加価値の高い水産加工品を東アジアや東南アジアに輸出しようというプロジェクトとして、経済産業省と日本貿易振興機構(ジェトロ)の支援を受けた。ネーミングは古代に、北上川を日高見川と呼んだことに由来する。

 ブランド化に際して、ヤマサコウショウ(宮城県石巻市)の佐々木孝寿社長ら4人は7月24日に、宮城県の村井嘉浩知事を表敬訪問。商品を説明したところ「お酒を飲みたくなるような商品ばかりだ」と、知事から絶賛を受けた。これまで石巻の水産加工は「サバやサンマ、カツオなど食品加工向けの原料出荷が多かった」(千葉雅俊ヤマトミ社長)。宮城県内で被災した水産加工メーカーの復旧状況は震災前の約65%。しかし、復旧しても販売先がないという現実がある。

 それならばブランド化した商品を海外向けに売ればよい。まずはタイや香港での商談会に乗り込む考えだ。プロジェクトをリードしてきた末永海産の末永勘二社長は「時間はかかるだろうが、海外にも石巻のすばらしさを伝えたい」と意気込む。

 「石巻ならではの水産加工品を海外向けに出荷し、新たな販路を開拓する」。水産加工業者のプロジェクト立ち上げにはこうした思いが込められている。

 丸平かつおぶしの阿部真也社長は「魚を熟知した我々が一緒になり、新しい魚の食べ方を世界に提案したい。将来は生産者とも一体になって本物の味を味わってほしい」と夢はつきない。


【2013年8月1日 日刊工業新聞社】