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水産総合研究センター、養殖ブリ稚魚の成長早期化−安定生産技術開発

 水産総合研究センターは養殖ブリの稚魚を早期に生産する技術を開発した。ブリは日本の養殖魚種の中で、生産量の55・7%を占めて最多。生後2年目の秋以降に出荷するが、その直前の夏が赤潮発生時期と重なり、しばしば被害を受けてきた。そこで稚魚を人工的に早く育てて出荷することで被害を防ぐ。

 同センターは西海区水産研究所(長崎県五島市)において飼育環境条件を調整することでブリを通常より半年早い11月に産卵させ、稚魚を体長12センチメートルまで成長させることに成功。この稚魚を鹿児島県種子島に輸送し、同県および東町漁業協同組合の協力により1年間で出荷が可能な4キログラムに育てることができた。今後は低コストで安定生産するための技術研究に取り組み、稚魚の供給体制を構築していく。

 赤潮は養殖業者にとって深刻な問題となっている。2009年と10年には有明海で85億円を超える赤潮被害が発生。地球温暖化による海水温の上昇や富栄養化などが原因とされている。


【2013年7月29日 日刊工業新聞社】