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京都の清酒メーカー各社、新趣向の商品に力

 京都の清酒メーカー各社は、新趣向の商品開発に力を入れている。宝酒造は2011年発売の発泡性清酒「澪(みお)」の販路を9月から全国へ拡大。黄桜(京都市伏見区、松本真治社長、075‐611‐4101)は10年に発売した「日本酒ハイボール」に続き、2月に炭酸入りのにごり酒を投入した。一方で月桂冠(京都市伏見区、大倉治彦社長、075‐623‐2001)は清酒ベースのリキュールの強化を進めている。

 清酒ファンの開拓は業界全体の悲願で、新趣向の商品もその一環だ。その中で澪は、飲食店や百貨店など限られた販路ながら、足元では前年同期比1・5倍の勢いで販売を伸ばしている。宝酒造は国内の全ルートへ販路を広げる。この澪に限らず、炭酸入りのスパークリング清酒は一つの商品群として認知されてきた。黄桜の日本酒ハイボールも3年前にハイボールブームとともに注目され、販売は堅調。2月に炭酸にごり酒の「しろいスパークリング」を加え、ラインアップを拡充した。

 月桂冠も00年に「ジパング」を投入したが、ヒットしたのは米国。日本料理店だけでなくカジュアルなレストランへも販路が拡大した。発酵した清酒をさらに密閉することで酵母が出す炭酸ガスで発泡性を実現しているため生産能力に限界があり、いまでも輸出が8割を占める。そのためか国内市場ではむしろ清酒ベースのリキュールをアピール。3月には10年から販売している「キレイ梅酒」をリニューアル。今後も商品群を拡充していく計画という。

【日本酒ソーダ割りいかが−京都市、清酒普及のキャンペーン】

 京都市は京都産の日本酒をソーダで割った飲料「SAKEスプリッツアー」を提供するキャンペーンを行う。日本酒の普及と日本文化の理解促進を目的に、市内100店以上の飲食店で同メニューを扱ってもらう。期間は8月1日から2カ月間。価格やレシピは取扱店により異なり、多様な味が楽しめる。

 市は日本酒で乾杯する習慣を広めることを目指す「京都市清酒の普及の促進に関する条例」を1月に施行。市が主催するイベントで乾杯に日本酒を使うほか、ホテルの宴会などで利用を働きかけている。今回の取り組みもその一環。

 京都の暑い夏の渇きを癒やす新たな日本酒メニューとして訴求し、日本酒の地位向上につなげる。


【2013年7月23日 日刊工業新聞社】