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地域資源活用チャンネル

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ブランド百景−水戸の梅産地づくり協議会

 偕楽園(水戸市)は梅の名所として知られる。だが、多くは観賞用で、食用はわずか。市内加工業者による梅の加工品には県外産を使っていることが多い。これを改善し、花だけではなく、実もブランド化しようとする取り組みが本格化しつつある。

 2012年5月、水戸市は県、JA水戸、食品加工業者と連携して「水戸の梅産地づくり協議会」を設立した。農業経営の安定化、梅のブランド力の向上、地域経済の活性化、梅の食文化の創造と実践を目的に、この1年間、地ならししてきた。

 食用は観賞用と異なり、栽培管理が必要になる。根幹となる梅を栽培する生産者の負担を軽減できる「ジョイント(接ぎ木)栽培法」が解の一つ。神奈川県農業技術センター(神奈川県平塚市)の試験場で確立された方法で、市の担当者によると立木栽培に比べて約半分の5年間で収穫できる木に育つほか、農薬散布を3分の1、作業効率で3分の1改善できる。それだけに新規参入も容易だ。

 ジョイント栽培法で梅を生産したいと手を挙げた農家を集め、13年5月に同技術センターの考案者を招いて講習会を開き、第一歩を踏み出した。

 講習会にも参加していた梅干しの老舗である根本漬物の根本太涛社長は「自社栽培でこの栽培法を採用した。水戸市全体で収穫量が増えれば、水戸の梅ブランドも広がる」と期待を寄せている。

 同協議会は10年後に生産量30トンを目指す。6次産業化を視野に入れて8月から加工ペーストで試作を始めるほか、イベント出展なども計画。実りある活動を展開する。


【2013年7月11日 日刊工業新聞社】