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農業白書、TPP対応へ構造問題指摘−競争力底上げの解決策提示

 農林水産省がまとめた「2012年度食料・農業・農村白書」は、環太平洋連携協定(TPP)交渉で関税が完全撤廃された場合に農林水産物生産額が3兆円減る可能性があるとの試算を踏まえ、耕作放棄地増加や農地集積課題などの構造問題に踏み込んだ。農業競争力の強化ではコメや小麦・大豆、野菜・果樹、花きなど商品別に、収穫機械開発や高付加価値化、新品種の研究などの解決策を提示した。

 TPP影響試算でコメの生産額は約1兆円減ると予測。しかし高齢化進行で耕作放棄地面積は拡大傾向にあり、これを活用するなど耕地面積を増やしたり規模拡大で効率化を進めれば影響は抑えられるとの指摘もある。

 白書は耕作放棄地の増加は販売農家よりも土地持ち非農家の問題が大きいとし、農地集積のための「人・農地プラン」の進行状況や構造改革に言及。構造改革では農地面積20ヘクタール以上の経営体が耕作する面積割合が、10年時点で農地面積全体の32%になっている状況などを紹介した。法人経営体の数も増加傾向にあるとした。

 高齢化については稲作は深刻であるものの、作物の高付加価値化やブランド化が成功している酪農や果樹、施設野菜などはそれほど進んでいないと指摘。攻めの農業事例として野菜・果樹で加工用ホウレンソウ収穫機やキャベツ収穫機の開発、新品種開発では高温に強い水稲などを紹介した。


【2013年6月12日 日刊工業新聞社】