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食品・コンビニ、コメ原料に商品開発−無糖茶・ケーキなど相次ぎ発売

 食品メーカーやコンビニエンスストアが原料にコメを用いた商品投入に力を入れている。明治のスナック菓子やニチレイフーズ(東京都中央区)が米粉を使った揚げ物用衣材を販売。5月にはキリンビバレッジが原料にコメを使った無糖茶を発売する。日本人のコメ消費量は1962年度に1人当たり年間118キログラムだったが、最近では同60キログラム以下と半減。食品・飲料メーカー各社の新商品投入で少しでも国内消費の回復につながるか関心を集めそうだ。(編集委員・嶋田歩)

 キリンビバレッジは無糖茶の新商品「キリンにっぽん米茶」を5月28日に発売する。コメを3段階方法で焙煎(ばいせん)し、コメ自体が持つほのかな甘みと香ばしさを引き出した。「初めてなのに懐かしい味わい。日本人なら分かるコメのうまみや健康感が感じられるはず」と開発担当者は胸を張る。コメ原料にはカフェインを含まない点も長所だ。

 同社は「東日本大震災後、日本人の間で郷土愛や日本品質を見直す動きが高まっている」と分析する。日本のおいしい米100%で作ったことを訴求することで、広い世代に飲んでもらえると期待する。「国民一人ひとりがにっぽん米茶を仮に1日1本(555ミリリットル)飲むとコメの消費量が約4%アップする」と試算し、消費効果もアピールする。

 明治は12年9月に米粉で使用したスナック菓子「カール」の甘辛しょうゆ味、3月に焼きたらこ味と、のりのつくだ煮味の2商品をそれぞれ発売した。価格は従来品と同程度の1袋126円。サクサクした食感に加え、コメの香ばしさが特徴という。

 ニチレイフーズの衣材は米粉のサックリ感とフライ時の吸油量が少ないためカリッと揚がる。同社は「業務用にパン粉とは違う食感をアピールするとともに、国産米を消費する意義も継続して訴えたい」と強調する。

 ローソンは新潟県内の製粉メーカーやJA北越後(新発田市)などの協力を得て米粉を使用して商品化したシフォンケーキと焼きカレーパンなどの販売に力を入れる。小麦粉の通常パンと同じ棚に並べアピールする。

 農林水産省はコメ利用商品の拡大について「コメ消費量と自給率拡大につながり好ましい」と評価。コメ余りで減反が行われる中、コメ利用商品が増えれば問題解決の一助になりそうだ。


【2013年4月19日 日刊工業新聞社】