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農水省、狭小面積の農業育成−民間15社参加、中山間地で実証研究

 農林水産省は栽培面積が狭い中山間地で農業を続けるための研究に着手する。5月をめどに岩手県内で中山間地の先端型農業研究を始める。2017年度までの5年間に珍しい品種のコメやワイン専用ブドウの栽培に加え、温室の暖房コスト低減などの研究を行う。早ければ13年度中に研究を実施する地元の農家に成果をフィードバックし、中山間地における農業に役立てる。

 実証研究は農機メーカーの井関農機や三菱農機(松江市)、味の素、富士通、長岡香料(大阪市中央区)、岩手缶詰(岩手県釜石市)など民間企業15社が参加。4月末をめどに先端型農業の具体的なイメージを詰める。

 中山間地は田畑や果樹園などが小規模のまま点在し、いくつかの土地をまとめて大規模化することができない。「農村のイメージとしては全体で1ヘクタール、個々の畑でみれば10アール程度を想定している」(農水省農林水産技術会議事務局)という。

 不利な条件でも競争に生き残るため生産コストの低減のほか、野菜や果樹のブランド化で販売価格を上げる方法を研究する。コメでは希少性の高い赤米や紫黒米、外食用の低アミロース米の栽培研究を検討していく。芝生に似た植物を傾斜地に植えて管理することなども研究する。

 また、イチゴやトマトなどを栽培する温室では足場パイプを利用する傾斜地に対応できるようにする。間伐材を使用した木骨ハウス、保温資材による暖房コストの低減についても研究する。トマトは加熱調理用品種、ブドウもワイン専用品種を栽培するなど有名産地との差別化のあり方を探る。


【2013年4月12日 日刊工業新聞社】