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和歌山の梅、ビール飲料に−ベルギー醸造技術とタッグ、日欧でブランド展開

 日本の特産品と欧州のビール醸造技術がタッグ―。このほど、和歌山県産の梅を原料にしたビール飲料「梅フルーツランビック」が日欧で発売された。日本一の梅生産量を誇る和歌山県では、これまで梅酒や梅ワインを通じて梅の海外PRに努めてきた。新商品のフルーツランビックは話題性が見込まれ、県産梅の認知度アップと輸出拡大を目指す関係者の期待が高まっている。

 ランビックはベルギーの限られた地域内にある野生酵母で作ったビール。これに果物を加えて寝かせたアルコール飲料をフルーツランビックという。チェリーやフランボワーズを使ったものが一般的で、シャンパンと同じ食前酒として高級料理店で使われる。製造に手間がかかるため、国内販売される梅フルーツランビックの価格は、375ミリリットルで1本当たり2625円と高めだ。

 欧州ではレストランでの取り扱いが始まった。日本では伊勢丹新宿店が先行販売し、6月からほかの百貨店やレストラン、インターネット通販の取り扱いを始める。

 商品化したのはベルギーに住む日本人醸造家の今井礼欧氏。和歌山県上富田町のプラム食品が原料の紀州南高梅を供給する。南高梅は和歌山県の主力ブランド品種で、果肉が厚く実が大きいのが特徴。ドイツで2011年に開かれた国際見本市の県ブースを今井氏が訪れたのが縁となり交流がスタート。コラボレーション商品の開発に発展した。今後は欧州のワイン見本市にも出展していく考えだ。

 和歌山県は07年に県農水産物・加工食品の輸出促進協議会を設立。海外見本市への出展や和歌山フェアの開催、輸出用ロゴマーク作成など輸出支援に取り組んでいる。環太平洋連携協定(TPP)交渉をにらんだ国内農業の体質強化が掲げられ、輸出拡大に向けて政府による政策の追い風もある。その中でも梅は最重要作物の一つに位置づけられており、今後は南高梅のブランド力がさらに高まることが期待されている。


【2013年4月8日 日刊工業新聞社】