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福岡県機電研、4時間で乾燥ナマコを生産する技術を確立−30日加工を大幅短縮

 【北九州】福岡県工業技術センター機械電子研究所(北九州市八幡西区、神谷昌秀所長、093−691−0260)は、常温乾燥技術を使って乾燥ナマコを4時間で生産する技術を確立した。中国では高級食材の乾燥ナマコだが、加工に30日ほどかかるなど課題が多い。真空装置メーカーの旭精機(福岡県大牟田市)に技術移転し、共同で量産化に取り組み、福岡産ナマコをブランド化する。

 2004年から九州工業大学と共同研究を続けてきたマイクロ波常温乾燥装置を利用する。真空容器内を100分の1気圧まで減圧し、毎分2・5リットルの窒素を注入しながら、被乾燥体の蒸発潜熱で常温乾燥する。低温・短時間加工のため形状が崩れない、色や香りが残るなどの特徴がある。

 同研究所は旭精機と共同で乾燥装置の改良を進めながら、地元漁業者からナマコを調達。同社の関連会社が乾燥ナマコを輸出する。「農商工連携のビジネスモデルを構築して、福岡・豊前海のナマコをブランド化したい」(同研究所)としている。

 日本産ナマコ、特に黒ナマコの乾燥品は品質が良く、中国で人気が高い。高額なものは100グラム当たり2万円で取引されているという。代表産地は北海道や石川、山口、長崎県などだが、豊前海でも年間70トンほどが水揚げされる。ただ国内需要は少なく、加工も塩ゆで処理や天日で30日乾燥など手間がかかるため、福岡県の漁業者はほとんどを廃棄している。


【2013年3月18日 日刊工業新聞社】