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中部リポート/浜松市でメガソーラー−ウナギ養殖跡地を活用

 浜松市でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設が相次いでいる。3―7月合計で約10件、出力1万キロワット程度の運転が始まる計画だ。浜松市は2011年の日照時間が年間2300時間前後と全国トップ。市内に点在する養鰻池跡地が建設地に最適なこともあり、導入機運が高まっている。東日本大震災後、系統電力への依存を減らす「エネルギー自給率向上」を掲げる市も発電設備の設置場所の貸し出しやコンサルティングなどで導入を支援する。(浜松・松本直樹)

 浜松市の浜名湖周辺地域はかつて、全国有数のウナギ養殖地として栄えた。しかし、シラスウナギの減少や海外産ウナギの輸入増加などで生産量は最盛期の約25年前から半分以下の年間1000トンに減っている。

 養鰻池を埋め立てた跡地は大半が市街化調整区域。工場が建てられず、資材置き場や倉庫、空き地などになっていた。市によると市内の養鰻池跡地は数百万平方メートルは残っているという。12年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を受け、養鰻池跡地や市有地など浜松市内の空き地が太陽光発電施設の建設地として注目を集めている。

 13年3月には養鰻池跡地に日本ガスコム(愛知県豊橋市)が出力1004キロワットのメガソーラーを稼働。4月にはアサヒハウス工業グループ(浜松市中区)の同3100キロワットのメガソーラーが運転を開始する。「ほかにも具体的な建設計画は複数ある」(浜松市新エネルギー推進事業本部)と、1―2年以内には市内のメガソーラーによる発電出力の総量は現在比2倍程度の規模になる見通し。

 浜松市は東日本大震災後、全国の原子力発電所が停止したことから、系統電力への依存度を減らして電力の自給率を高める方針を掲げている。12年4月には鈴木康友市長の肝いりで新エネルギー推進事業本部を設置し、メガソーラーの建設誘致などを進めてきた。

 新エネルギーの中核に据えるのが太陽光発電。浜松市は13年度から太陽光発電設備の導入を促進するために、公共施設の屋根を太陽光発電パネルの設置場所として貸し出す事業を始める。太陽光発電設備の設置に関するコンサルティング業務も開始する。

 これらの新たな施策に13年度は約1000万円の予算を計上した。資本やノウハウが少ない中小企業でも参入しやすい体制を整える。27日に公表するエネルギービジョンでも太陽光発電を中心に、民間活力を取り込んだ新エネルギーの導入促進を打ち出す方針だ。


【2013年3月18日 日刊工業新聞社】