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農水省など、機械化で三陸ワカメの生産性向上−割安な中・韓産に対抗

 農林水産省は岩手県水産技術センターや石村工業(岩手県釜石市)などと共同で、三陸ワカメ養殖の生産性向上に向けた実証研究を推進する。ワカメ作業はこれまで大半を人力に頼っており、割安な中国や韓国産ワカメとの競合が進むにつれ生産性を上げることが課題になっていた。間引きや刈り取り、塩蔵加工、芯抜きの各工程でそれぞれ自動化機械を開発、作業時間短縮と効率向上につなげる。成果は状況を見て他のワカメ産地にも転用、国全体の競争力向上を図る考えだ。現時点でワカメの自動間引き装置と自動刈り取り機を開発。間引きは密植による成長減退を防ぐため行うもので刈り取り作業と同様、従来は漁業者が船の上で腰を曲げて作業していた。巻き上げガイドドラムやネットローラー、刈り取り刃をつけた自動化機械を船にセットし、重労働や危険作業といった問題を解決した。

 2013年度に実験する塩蔵装置はステンレスの円形水槽の底に撹拌翼を取り付けて回す洗濯機のような構造で、塩漬けと塩分洗い流しで1昼夜かかっていた作業を、わずか45分に短縮できるという。1回あたり処理能力は300キログラム。

 芯抜きも同様に人手で1本1本抜いていた作業を自動化、スピードアップで生産性向上を狙う。一連の機械開発や改良を通じてワカメ生産作業を効率化し、海外品との競争に対抗できるようにする。

 岩手県の三陸ワカメは高いブランド力はあるが震災で打撃を受けたのと高齢化があり、生産性向上が不可欠。状況を見て、効率をより上げるため機械の大型化や、港に巻き上げ機を設置し船からワカメを送り込む方法なども検討する。


【2013年3月15日 日刊工業新聞社】