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東芝、社員食堂で被災地の食材活用−部品調達先と共同仕入れ

 東芝は主要調達先と共同で、宮城県産の魚介を社員食堂で利用する取り組みを始めた。自社だけで被災地の食材を仕入れるケースはあるが、社外も巻き込んだ活動は珍しい。TDKや荏原、東京エレクトロンなど11社が賛同し、本社や工場などで定期的に復興支援メニューを提供していく。

 震災直後に佐々木則夫社長が沿岸被災地に出向いた時に「何とか漁業の復興支援はできないか」と考えたのがきっかけ。調達量を確保するためには東芝だけでは不十分。調達担当で6月末に社長に就任する田中久雄副社長と相談。2012年9月に開催したサプライヤー向けの方針説明会で提案した。

 年に1回開催する説明会には国内外の主要サプライヤー約80社が集まる。07年に田中氏が本社部門の調達担当になって以降、新しいコスト改革に取り組む一方で、企業の社会的責任(CSR)の発想も重視してきた。

 東芝が契約している食堂業者、エームサービス(東京都港区)と付き合いのある11社と東芝が宮城県漁協から共同で仕入れる仕組み。東芝は本社(同)以外にも半導体の大分工場(大分市)やグループ会社を含め41の食堂で、志津川漁港(南三陸町)のサンマや銀サケなどのメニューを出している。通常より価格は割高になる時もあるが、喫食率は90%を超えるという。

 佐々木社長は昨年夏にも志津川漁港を訪問。まだ風評被害があり、宮城県漁協にとっても大量に購入先が確保できる申し入れは助かったという。東芝では期間を区切らず、被災地からの食材調達を継続していく。


【2013年3月11日 日刊工業新聞社】