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農水省、来年度から岩手・福島で先端農業実証−生産コスト減など狙う

 農林水産省は2013年度から、岩手県と福島県で先端型農業の実証研究に着手する。同実証研究はすでに宮城県内でスタート済みだが、農地面積が数十ヘクタールと大規模で作物もトマトやイチゴなどが中心。これに対し岩手県の実証は中山間地域や中小規模営農を前提にしており、福島県は放射性物質の影響を極力排除した植物工場などの研究を見込む。日本は国土が南北に長く山地も多いため、気候や地域特性に応じて栽培作物に違いがある。選択肢を多くすることで先端農業の普及につなげる。

 研究期間は17年度までの5年間。食品やIT企業、大学、研究機関などを対象に研究実施計画を公募、4月以降に公募先を決める。生産コストを半減するか、収益率を倍増させることを目標とする。

 平地と異なり中山間地は田畑が山の斜面など傾斜地にあることが多く、農地が点在するため集積による規模拡大メリットを発揮できない。それらの地域でも気象条件を生かし、高収益が見込める花や果物などの栽培技術、低コストでできる耐候性ハウス、病害虫防止技術などを研究する。点在する園芸施設を全体的に管理するため、ユビキタス環境制御の自動観測センサーやサーバ、クラウド・コンピューター・システムなどIT技術をフル活用する。

 農産物の販売価格を上げるためのブランド化や加工技術の研究も取り組む。ユズやブドウ、リンゴ、ミニトマト、パプリカなどを念頭に置き、女性や高齢者など幅広い労働者が従事できる栽培技術、農作業を軽労化するロボットスーツなどを研究。加工・流通や貯蔵技術なども研究する。


【2013年2月25日 日刊工業新聞社】