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立ち上がる!福島の元気企業(4)菅野漬物食品−“和×洋”、新需要開拓

 チーズと「味噌(みそ)」の融合―。これまでにない深い味わいを探求する菅野漬物食品(福島県南相馬市、菅野行雄社長、0244−46−3131)。キュウリ、ナス、大根など各種の漬物を手がける同社は、2011年12月にクリームチーズのみそ漬け「KURA―DAIGO(蔵醍醐)」を市場投入した。チーズと味噌を融合させた独自の商品で新たな需要の開拓に力を入れている。昨年から首都圏での食品関連の展示会に出展を始めた。「特に若い女性から評判が良い」(加藤俊幸営業部部長)と新商品に手応えを感じつつある。 「醍醐(だいご)」は、古くから日本における乳製品の一つとして知られる発酵食品で、今で言う西洋のチーズのことを指すという。蔵醍醐は豪州産のクリームチーズと独自の配合による味噌との調和を試みた商品だ。近年、一般的な漬物の需要が伸び悩む中、新たな需要を生み出すのが新商品開発の狙い。これまで同社では、味噌と豆腐を融合した「蔵とうふ」などの商品があったが、「和」と「洋」の発酵食品の融合は蔵醍醐が第1弾となった。

 1940年(昭15)創業の菅野漬物食品は、福島を地盤に東北各県、関東にスーパーなどの顧客を持ち、通販業務も手がけている。蔵醍醐は全国を視野に入れた商品で、最近ではホテルや居酒屋などを対象に業務用の販売も始めた。

 蔵醍醐は約1カ月の熟成を必要とする「手作りの商品」(加藤営業部部長)。高付加価値を持つ商品として、新食感の浸透を目指している。

 東日本大震災では本社工場などに直接的な被害は少なかった。震災から1カ月もせずに工場は再稼働。ただ国道6号線沿いにある同社の直販店舗「みそ漬処 香の蔵」(南相馬市)では、観光バスなどの立ち寄りが減った。新たな発信の場として昨年同社は、JR福島駅の商業ビル内に新店舗を開設。蔵醍醐を福島発の贈り物にも育てようとしている。


【2013年2月19日 日刊工業新聞社】