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経産省、“地域ブランド”の権利取得対象を拡大−会議所でも可能に

 経済産業省は、事業協同組合などを通じ複数の事業者が地域名を取り入れた“地域ブランド”の商標権を活用できる地域団体商標制度で、権利取得できる団体を商工会議所などに広げる商標法改正案を今国会に提出する。商標法は特定企業の地域名独占を禁じ、工業組合や農協などに限り商標権取得を認めている。制度改正により権利取得の枠組みを中小企業団体などに広げ、新たな地域ブランドを掘り起こすとともに、域外でのブランド乱用を食い止め地域の競争力強化につなげる。

 経産省・特許庁は2006年4月に地域団体商標制度の運用を開始。農協や漁協、工業組合などに地域ブランド取得を認めている。国会提出する商標法改正案で地域ブランドを出願・登録できる団体に、中小企業などが加盟する商工会議所や商工会、特定非営利活動法人(NPO法人)を加える。

 改正案が成立すれば農業や伝統工芸品などの特産品だけでなく、商工会などが地域経済活性化のため主導する、地域発の加工食品やサービスなどの商標権も広く認められる道が開く。

 地域ブランドを巡っては中国で「讃岐」や「有田焼」「青森りんご」などが無断で商標登録されるなど、日本国内で競争力のあるブランドが、海外で知財権のトラブルに巻き込まれるケースが後を絶たない。

 一方、こうした地域の産業界が共有化することで競争力が高まるブランドを、特定企業の独占から守りつつ政府が知財権として認めるには、権利確保の受け皿となる団体の要件拡大が欠かせない。制度改正の意義は大きい。

 地域団体商標制度は現在、東日本大震災で深刻な被害を受けた地域の宮城県「仙台いちご」、青森県「大間まぐろ」、福島県「土湯温泉」などをはじめ、全国で約500件が登録されている。


【2013年2月6日 日刊工業新聞社】