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東大阪の中小5社、“テーブルウエアの産地”へ共同で企画・製販

 食器などのテーブルウエアブランド「シンプルプラススタイル」は東大阪産にこだわり、大阪府東大阪市の中小企業が手掛けている。工業デザインを手掛けるエイド(大阪府東大阪市、宇野滋社長、072−960−0313)が、ブランドの企画から販売まで全体をプロデュースする。デザインされた商品を作るだけでなく、消費者向けの商品に東大阪の中小製造業の特徴を生かして、自社製品を持ってもらう狙いがある。取り組みを追った。(東大阪支局長・水田武詞)

 エイドは家具、インテリアデザイン分野で約30年以上の実績があり、テーブルウエア市場もある程度分かる分野だ。同社は2011年5月、東大阪の約20社を対象にブランドのコンセプトを紹介した。

 その後、各社をヒアリングして周り、12年2月に伸晃(大阪府東大阪市)、松尾捺染(同)、クニムネ(同)、ナック・インターナショナル(同)と契約した。

 この4社が、生分解性樹脂や親水性無機塗装をしたステンレス製の豆皿、化繊のランチョンマット、あずま袋など14アイテムを製造している。

 豆皿は並べたり、重ねたり組み合わせができる。ランチョンマットは化繊のフェルトを使い柄を印刷するなど特色を出している。商品は衣服と同じように春夏物、秋冬物の色の展開がある。

 エイドは、ブランドの商品の企画から販売まで全体の仕組みづくりを徹底した。まず1社が一つの商品を仕上げるようにした。複数社で作ると、売り上げの配分で問題になる事があるためだ。

 デザイン案も複数提示し、メーカーにも意見を求めた。デザインを担当するエイドの阿萬芳和氏は「単にデザインされた商品を作るのではなく、自社商品を作っている意識を持ってもらうため」という。

 商品は日常的に使う製品という位置づけであるため、先に定価を設定した。定価内に納めるために、どのように作るかを検討した。例えば豆皿は金型を小さくして、初期投資を抑えるためだ。今後、3年をかけてブランド全体で年間売上高2億円の規模に育てる。

【消費者の反応良好】

 商品は12年9月に発売し消費者の反応もいい。今後、販路拡大のために展示商談会出展やバイヤーへの情報提供は欠かせない。さらにブランドの新鮮さを保つため新商品を出し続ける必要もある。

 東大阪での生産、参加企業の了承が前提となるが、今後、新たな企業がブランドに加わる可能性もある。「東大阪はテーブルウエアの産地」というイメージになれば、新たな引き合いも期待できる。


【2013年1月15日 日刊工業新聞社】