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静岡県工業技術研、三・四番茶をおいしくする新技術−渋み・香り改善、収入向上へ

 静岡県工業技術研究所は、秋冬に取れる三、四番茶を原料にした新感覚の「緑の発酵茶」を開発した。独自技術でカテキン類の苦み、渋みを抑え香りを高めることで、市販のジャスミン茶に近いまろやかな味を実現した。初摘みの一番茶などに比べ、三番茶や四番茶は業務用に低価格で売られているのが実情で「茶栽培農家の収入増加と茶産業の活性化が期待できる」(静岡工業研)としている。2013年度に商品化する。

 静岡県は茶の産出額で、国内の4割前後を占めるトップ県。味や香りに特徴を持つ高品質茶葉の栽培と加工技術、機能性を高めた茶飲料の研究や苦味・渋味抑制素材の研究開発を2008年度から産学官共同で進めている。

 今回の茶は、三、四番茶の葉を蒸してまず通常の緑茶を製造。それとは別に生の葉を冷凍保存しておき、一定割合で混ぜ合わせて加熱工程をかけ、製造する。「生の茶葉と混ぜることで緑茶の発酵が促進され、ジャスミン茶や紅茶に近い味になる。生葉を混ぜる比率と加熱温度、時間がノウハウになる」(同研究所)という。

 首都圏で開かれたアグリビジネス創出フェアなどで来場者に試飲テストを行っており、13年度に商品化を目指す計画。一番茶など新茶の価格は100グラム500―1000円するが、業務用の三、四番茶は100円前後で売られているのが実情で、商品化できれば茶農家や茶加工メーカーの収入アップにつながる。新茶など通常の緑茶と、粉末などで売られることが多い業務用緑茶と差別化するため、ティーバッグか容器入り販売が有力だ。


【2012年11月20日 日刊工業新聞社】