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高知大、ピーマンなど温室栽培で暖房費削減と収穫量アップの研究着手

 高知大学はピーマンやイチゴなどの温室園芸で、暖房費削減と収量増加により農家所得の増加を目指す研究に着手した。原油価格が高止まりし、農家にとっては温室暖房の重油代が大きな負担。ヒートポンプ給湯機や夜間局所加温技術で暖房費を2割減らすとともに、湿度を上げ二酸化炭素(CO2)濃度を高めることで農作物の成長を促進し収量を3割アップ。オランダの農業に負けない、高収益の施設園芸農業を目指す。研究期間は2014年度までの3年間。

 高知県は茨城県や宮崎県と並んで、ピーマン生産量が国内トップクラス。今冬に小型実験設備で効果の実証を行い、その結果をもとに農家使用を前提としたより大型の設備を13年秋に作成。同設備で13年冬に実験し、暖房コスト減や収量増加効果を確かめる。

 実験設備は自然冷媒ヒートポンプ給湯機と蓄熱槽、ファンコイルユニット、地中パイプなどで構成。日中の太陽熱を蓄えて夜間の暖房に用いるほか、作物の根元など最小限部分だけ加温するようにして暖房代を節約。他方で温室内にCO2を供給して濃度をアップ。農作物の成長速度を速めたり、収量を増加するのに適した温度や湿度の制御、土壌水分の調査も並行して進める。

 研究は農林水産省から「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」の援助を受けている。重油を燃やすため、温室から出るCO2量は農林水産業全体のCO2量の約45%を占める。新技術研究でコスト減や収量増加だけでなく、CO2削減も可能になる。


【2012年11月2日 日刊工業新聞社】