HOME > 事業を広げる > 地域資源活用チャンネル

地域資源活用チャンネル

ニュース

能登の土からピザ窯誕生−石川県の13社、「珪藻土」活用

 珪藻土(けいそうど)でピザをおいしく焼けます―。能登珪藻土研究会(事務局=七尾商工会議所内、木地一夫会長、0767-54-8888)は、珪藻土レンガ製ピザ窯「Dogama K2」を発売した。石川県で豊富に採れる珪藻土を有効活用、新しい産業につなげようと狙う。金沢美術工芸大学などと共同で、断熱性に優れるといった珪藻土の特徴を生かして開発した。イタリアンレストランなどに売り込む。本体価格は38万8500円。初年度100台の販売を目指す。

 石川県では、藻類の一種である珪藻の化石が堆積してできた珪藻土が豊富に採れ、珪藻土を原料にしちりんや工業レンガなどが生産されてきた。最近はそうした製品の需要が減少。危機感を抱いた石川県珠洲市と同七尾市の珪藻土関連企業13社が集まり、同研究会を2009年に発足した。丸越工業、イソライト住機など、研究会の13社全社が同窯を販売する。

 珪藻土レンガは断熱性が高い、湿度調整能力に優れるなどの特徴を持つ。断熱性が高いため、ピザ窯の外側を触っても火傷しないほか、窯周辺に熱気がこもらない。保温性にも優れ、温度管理がしやすいほか、窯を加熱する際も省エネで済む。

 ピザ窯の天井にくぼみを付けて熱の対流が起こるようにし、短時間でムラなく焼けるよう工夫した。ピザ一枚2分程度で焼ける。熱源はガス火と炭火に対応する。

 規格製品化したことで、オーダーメード製石窯と比べ低価格に抑えた。オプションで専用スタンドや、温度計も販売する。

 大きさは幅696ミリ×高さ435ミリ×奥行き682ミリメートル、重さ72キログラム。小型で設置場所を選ばず、顧客の近くでピザを焼くこともできる。

 同窯を2月に試験導入した「欧風食堂 エピス」(石川県七尾市)の小山康成シェフは「温度管理や掃除がしやすいほか、ガス代などランニングコストも低く使いやすい」と話している。


【2012年10月4日 日刊工業新聞社】