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クルーズで観光活性化−国交省、寄港促すシステム整備

 国土交通省はクルーズ客船の寄港促進策の検討を始めた。中国を中心にアジア地域のクルーズ需要が急伸している。入国審査手続きの迅速化、大型客船のターミナル整備といったソフト、ハードの両面で模索する。複数港に寄港し、効率良く観光できるように、観光案内データベース(DB)を作成するほか、自治体間の連携を図る。地方の観光業の活性化につなげる。11月7日に自治体連合の「全国クルーズ活性化会議(仮称)」が発足するのにあわせて準備する。

 大型客船で世界各国を旅行するクルーズは、欧米が主体だった。しかし、近年は経済成長を反映してアジア地域での需要が伸びている。国土交通省はアジア地域のクルーズ人口が2009年に150万人を突破し、20年に欧州と同規模の500万人になると予測している。鹿児島や博多、長崎、神戸などの各港では中国・上海発着や台湾発着の客船を誘致する動きが活発化している。富裕層による高額商品の購入を見込めるため、経済効果も大きい。

 大型客船の乗客数は「クイーンメリー2」で2592人、「オアシス・オブ・ザ・シーズ」で5400人。港での滞在は数時間―1日程度のため、乗客をスピーディーに上陸させて、観光地などで買い物をしてもらうことが重要になる。港湾局産業港湾課は「神戸港に寄港した場合、外国人の乗客の大半が京都を旅行する」としている。周辺観光地や商業施設に効率よく誘導できるかが、寄港促進策のカギになる。このため、観光地で目玉になる施設や名産物を紹介するDB、外国語の対応、海外での提案活動の自治体連携などを検討する。

 全国クルーズ活性化会議は、客船の寄港実績や寄港予定がある港湾管理者と自治体が連携、クルーズ振興に関する情報を共有し、課題を解決することを目的にしている。8月24日に福岡市内で準備会合を開き、福岡市長が議長候補に推薦された。11月7日に正式発足の予定。北海道函館市や小樽市、宮城県、東京都、横浜市、神戸市、京都府、福岡市、長崎県など68自治体が参加。国土交通省と観光庁もオブザーバーで参加している。


【2012年9月3日 日刊工業新聞社】