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改正農地法施行後の農業参入1000社突破−農水省、人材育成支援など強化

 農林水産省は改正農地法を施行した2009年12月以降、農業に参入した企業の数が9月にも1000社を超えるとの見通しを明らかにした。3月末時点での最新数字は838社。改正農地法で企業の参入が容易になったことに加え、円高や公共工事削減で痛手を受けた製造業と建設業が従業員雇用と売り上げ確保のため、農業に参入を図っていることが背景にあるとみている。同省はこれを受け、参入希望企業へのマッチングや情報提供、人材育成支援などを強化する方針だ。

 一般法人の農業参入数は農林水産省経営局農地政策課で半年ごとに集計している。3月末の838社を業務形態別にみると食品関連企業が22%、建設業が14%、製造業が5%、医療・福祉や学校法人が3%だった。「建設業は地方にある中堅企業が多い。公共工事削減で本業が厳しくなり、建設機械や土地開発のノウハウを生かして農業参入を図っているのでは」(農地政策課)とみる。参入企業の農地面積は大半が1ヘクタール未満。大規模農園でコメや麦をつくるイメージではなく、野菜のハウス栽培や果物栽培が多い。

 改正農地法で農地の利用権が原則自由になり、農業生産法人でなくても企業が農地を借りて農業を始めることが容易になった。

 農業参入社数を県別にみると1位は静岡県で48社、2位が兵庫県と熊本県(43社)、次いで愛知県(41社)と続く。静岡県と兵庫県は農業参入希望企業と農地のマッチングに力を入れており、熊本県も担い手・企業参入支援課を通じて専用ホームページをつくったり、企業向け農業セミナーで支援している。

 農水省は「耕作放棄地のある農村は高齢化や後継者不足の問題を抱えており、企業参入で人材や資金を入れていく発想が必要」(同)と話す。


【2012年8月2日 日刊工業新聞社】