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農水省、「買い物弱者」を支援−民間の力を活用

 農林水産省は、総務省、経済産業省、国土交通省などの関係省庁と共同で、過疎地住民や高齢者ら「買い物弱者」への支援策を検討する。飲食料品店の減少、大型商業施設の郊外化を受け、過疎地のみならず、都市部でも日常食品の購入や飲食に不便を感じるといった声がある。民間事業者や地域住民のネットワークを生かして問題解決を図るとともに、農業の6次産業化などの可能性を模索する。

 過疎地、中都市、大都市とも買い物弱者の問題を抱えている。特に過疎地や小都市では公共交通機関の廃止、店舗閉鎖などにより、「買い物に行きたくても近くに店がない」(食料産業局食品小売サービス課)。また自治体にはバスやタクシーなどの交通費を支援する予算がない。

 このため、農水省はコンビニエンスストア、郵便局、農協や漁協などの地方拠点を生かした支援策を、関係省庁や自治体、民間企業の業界団体などと共同で研究する。買い物弱者の問題は地域によって実情が異なるため、全国一律の支援策や補助金などの対策では効果が薄いとみており、民間企業の活力やインフラ、アイデアなどの活用を中心に据える。

 研究結果は2013年度の予算要求にも反映させる。また問題に早くから取り組んでいる自治体もあるため、先行事例をポータルサイトなどを通じて公表する。さらに農産物を加工して付加価値を高める6次産業化でも「高齢者への宅配弁当などでアイデアを探る」(同)。6次産業化では近く公募を始める。

 食料産業局食品小売サービス課が11年12月に全国1742市町村を対象に実施したアンケートによると、買い物弱者の対策を必要としている市町村は75.3%。対策は「ご用聞きや買い物代行サービスへの支援」(62.6%)、「コミュニティーバスや乗り合いタクシー支援」(55・7%)、「空き店舗対策」(41.2%)が上位だった。


【2012年7月24日 日刊工業新聞社】