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長崎県、活魚を7日間生かし中国輸出−輸送技術の開発へ

 長崎県は中国人富裕層への輸出をにらんだ、活魚輸送技術の開発に乗り出した。現在も航空便でマダイやマアジなどの鮮魚を輸出しているが、数量面で限界がある。大量に運べる船便が利用できるよう、魚を7日程度生かしたまま輸送できる技術を3年かけて開発。海水浄化や魚ストレス軽減、専用容器開発などがポイントになる。中国人に人気の高いクエの輸送研究から始め、2014年度に実証輸出を行う考え。水産県・長崎の中国への輸出拡大とともに、東京や大阪市場への魚輸送にも活用する。

 長崎県は北海道と並ぶ、有数の水産県。食生活の変化にともない日本人の一人当たり魚消費量が減少しており、成長市場として中国・上海市近郊の富裕層に着目。「川魚を水槽内で泳がせてその場で調理するグルメ調理法が根付いており、新鮮でうまい魚を食べたいとの消費者要求が強く、経済成長で今後も拡大が見込める」(長崎県産業労働部産業技術課)。

 中国へは長崎魚市(長崎市)が高級スーパーや日本料理店向けにマダイやマアジの航空便輸出を手がけており、営業人脈があるほか、海水浄化技術を生かしイカを生きたまま大量に運ぶ特許も出願済み。これらの実績をばねにさらに拡大を目指す。

 長崎県総合水産試験場が長距離輸送にともなう魚のストレス軽減、長崎県工業技術センターが水槽などハードウエア、長崎県窯業技術センターが海水浄化の光触媒やゼオライト吸着技術などをそれぞれ担当。12、13年度の2年間で基本システム開発にめどをつけ、14年度に上海へ実際に輸出。魚種はクエやマダイ、ヒラメなどを考えている。7日程度、魚を生かすことで船便はもちろん、現地通関手続きでの時間ロスにも対応できる。


【2012年6月27日 日刊工業新聞社】