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ジェトロ、農林品の輸出促進で提言−物流改革急務

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は農林水産物・食品の輸出促進に関する政策提言を作成した。輸出を阻害する要因に物流の不備があるとし、7月に農林水産省と共同でロジスティクス研究会を発足するほか、世界の安全規制への対応、地域固有の名称を冠した農産品などの知的財産権保護制度の整備を訴えた。ジェトロは農水省や厚生労働省など関係省庁と連携し、提言を自ら具現化していく。

 農産品の物流については、工業製品などに比べ貨物量が少なく、低コストで安定的に運べない現状に言及。農水省と共催の勉強会で地域別、農産品別の物流の優良事例や共同輸出のモデル的な取り組みを研究する。12月までに勉強会を6回開き、報告書をまとめる。

 農産品は検疫が厳しく各国の安全規制への対応が課題の一つ。これを踏まえ、安全性を認定する施設の増加が不可欠と指摘する。

 具体的には、EUへ水産物を輸出する際に異物混入などの危険性がないか調べる「HACCP」認定施設について、米国向け認定施設の約10分の1の数にとどまっていることを問題視。厚労省に対し、施設を増やすための積極的な対応を訴える。

 農産品の知的財産保護については、農水省が模倣品対策を話し合う「地理的表示保護制度研究会」の役割に言及。議論の加速を望むと同時に、新たな品種を育成した農家の知財を保護する国際条約「UPOV条約」に関し、未加盟のインドや台湾などに対する対策の強化を求める。

 ジェトロは1月に理事長直轄の農産品輸出促進本部を設置し、農産品支援に力を入れている。提言の作成は今回が初めてで、課題解決を目指す。


【2012年6月22日 日刊工業新聞社】