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東京スカイツリー22日開業−地域経済の活性化期待

 東京スカイツリーが22日にいよいよ開業する。周辺施設を含めて年間2000万―2500万人の来訪者を見込み、地域経済の活性化に大きな期待がかかる。立地する墨田区周辺は江戸の下町文化を色濃く残し、観光資産も多い。こうした地元との取り組みとともに、鉄道などを活用して広域的な連携をいかに広げていくかがテーマになる。

 スカイツリーからほど近い浅草寺(東京都台東区)は初詣の参拝客が200万人を優に超える。また収容人数1万人超を誇る両国国技館も目と鼻の先にある。毎年花見でにぎわう隅田川、夏の隅田川花火大会など、スカイツリーと連動した仕掛けの種には事欠かない。

 さらに東武鉄道はとうきょうスカイツリー駅(旧業平橋駅)に特急を停車させ、世界遺産のある日光とのアクセスを改善。東武タワースカイツリー(東京都墨田区)の鈴木道明社長は「インバウンド(外国人旅行者)をどれだけ誘客できるか」をテーマに掲げる。例えば地方空港を活用する格安航空会社と連携した回遊ルートも検討課題。「スカイツリーや周辺の魅力を海外にPRすることも必要」(鈴木社長)という。

 スカイツリーの経済効果を最大限発揮するには、来訪者のためのきめ細かいインフラ整備が欠かせない。一方で周辺は住居密集地域でもあり、住民との相互理解も不可欠。地域住民、自治体、企業の効果的な連携が求められる。

 《インタビュ−/東武タワースカイツリー・鈴木道明社長「下町の魅力感じて」》 東武タワースカイツリーの鈴木道明社長に開業後の取り組みなどを聞いた。(東東京支局長・中野徹二、東東京・伊勢美沙子)

 ―地域経済への貢献が期待されています。

 「安全・安心を最重要課題としなければ、魅力も半減してしまう。まず万全の体制で多くのお客さまを迎えたい。開業を機にモノとヒトが大量に動くため、必ず波及効果がある。ただ点ではなく、面としての効果を期待している。とうきょうスカイツリー駅に特急が停車することで、世界遺産のある日光や鬼怒川との連動も図っていく」

 ―地元との連携が大切です。

「町を実際に歩き、下町の魅力も感じてほしい。江戸の史跡や下町グルメ、老舗の味を提供する店舗など、これまで点として規模が広がりにくかったが、スカイツリー訪問が一つのきっかけになるはずだ。町歩きの勧めを直接仕掛けるのは難しいが、観光協会や各旅行会社とも連携して、支援していきたい」

 ―開業後、継続的に来客数を伸ばす策は。

「社員には『世界一の高さを誇るのではなく、世界一愛されるタワーにしよう』と話している。楽しんでもらうことでリピーターを獲得することが大切。見どころは春夏秋冬、昼と夜を掛け合わせた八つある。一度の来場だけにとどまらないよう、魅力を知って貰う努力が必要だ」


【2012年5月17日 日刊工業新聞社】