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ヤマダ電機など、群馬で医療観光−中国富裕層にマト

 【前橋】ヤマダ電機、ワイテック(群馬県富岡市、吉沢秀房社長、0274‐62‐2014)、医療法人真木会など群馬県内の企業や病院が手を組み、医療観光(メディカルツーリズム)を柱にした中国人富裕層の観光客誘致に乗り出す。がん検診や温泉、家電ショッピングなど各社の特徴と地域資源を生かしたツアーを独自に企画。年内にも第1陣の受け入れを目指す。

  2001年に中国遼寧省大連市に進出した樹脂部品加工のワイテックの吉沢社長が中心となり「大連群馬誘致プロジェクト」を11年に立ち上げた。吉沢社長は新規事業として、同年、大連に旅行会社「大連安心国際旅行社」を設立。同市で中国人の海外旅行を扱う初めての外資系企業となった。21日には大連市で富裕層を集めた第1回の事業説明会を開いた。群馬県内のオートレースなど公営競技も呼び水に、中国人に売り込む考えだ。

 医療法人真木会が運営する真木病院(高崎市)では、がんの早期発見を期待できる陽電子放射断層撮影(PET)検診を計画。中国の病院と協力して旅行者の健康相談を行う。ヤマダ電機は本社機能のある高崎市内の旗艦店に旅行者を招待し、家電販売の拡大を狙う。遼寧省瀋陽市のヤマダ電機海外1号店を活用したPR活動も計画。さらに傘下の旅行会社「日本ツーリストクラブ」のノウハウを生かして日程や内容を旅行者の要望に柔軟に応える。

 プロジェクトメンバーはこのほか、宝川温泉汪泉閣(みなかみ町)や水上高原ホテル200(同)、広告制作のタケイアートプロジェクト(高崎市)、群馬テレビ(前橋市)、県観光物産国際協会が参加。日本ビューホテル(東京都台東区)とも協力し、首都圏の観光地と県内の観光資源を組み合わせて発信する。

 政府は外国人患者が日本の高度な医療を受けられるように専用ビザを準備するなど、医療と観光をセットにした誘客体制の整備を進めている。

 日本政策投資銀行は医療観光の市場規模を20年に5507億円と予測。病院側による外国人患者を受け入れる体制づくりも進んでおり、今回の群馬の取り組みは民間企業主導型として注目されそうだ。


【2012年4月25日 日刊工業新聞社】