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JA全農、青果安定供給を整備−加工・業務用の輸入野菜に対抗

 全国農業協同組合連合会(JA全農)は、加工・業務用青果物の安定供給体制を整える。加工・業務用で輸入野菜が増えていることに対抗する。全国の産地を連携して専用の供給ネットワークを構築する。コールドチェーン(低温物流)や加工工場の体制も拡充する。食品メーカー、外食産業、学校給食などの需要を掘り起こす。

 輸入野菜は2008年の中国の“毒入りギョーザ事件”や農薬問題などを受け、09年に前年比7万9000トン減の218万4000トンに落ち込んだ。しかし、原子力発電所の事故による風評被害で国産野菜が敬遠されたこともあり、11年は同22万トン増の271万9000トンと2年連続で増加している。

 輸入野菜の増加の背景には、業務・加工用の需要の伸びがある。これを受け、JA全農は「店頭用は色や形などの見栄えが重視されるが、加工・業務用は価格と安定供給が重視される」といったニーズに対応。鮮度が高い野菜を定時・定量・定価で納品できる体制を整える。品質管理面も訴求し、輸入野菜に対抗する。

 全国の産地を連携し、季節に応じたリレー出荷体制を整える。現在、北海道、栃木、鹿児島などの9道県が連携してタマネギを周年供給している。業務・加工用の専用産地づくりなど含めて取り組みを強化。生産品種もキャベツやレタスなどに拡充する。

 コールドチェーン販売拠点であるJA全農青果センターの神奈川センターが2月に稼働した。また11年10月にJA全農ミートフーズが食品メーカーの総菜加工工場を買収した。タマネギの周年供給では全国11カ所の加工工場と連携している。これらのネットワークも強化する。

 さらに「農家に対して外見重視から安定供給重視の意識改革を働きかける」(JA全農)。これらを通じ、農家の所得安定化、自給率の向上にもつなげる。


【2012年4月23日 日刊工業新聞社】