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インタビュー/銚子信用金庫理事長・岩瀬喜克氏「千葉県5信金と連携」

 東日本大震災は千葉県にも大きな被害をもたらした。津波に襲われた銚子市や旭市などの県北東部では水産加工や農業、漁業などの地場産業が大きな打撃を受けた。復興支援に取り組む銚子信用金庫の岩瀬喜克理事長に融資の現状を聞いた。(千葉・斎藤正人)

―復興の状況は。

 「津波で大きな被害を受けた旭市飯岡地区の沿岸部は今も空き地が目立つ。津波への恐怖が払拭(ふっしょく)できず、住民が戻っていない印象だ。農水産物の風評被害はある程度落ち着き、旅館・ホテルの稼働率も戻りつつあるが、もともと景気が良かったわけではなく、景況は厳しい」

―銚子信金の取り組みは。

 「限られた営業エリアで活動する信用金庫にとって、地域の衰退は自身の衰退につながる。震災直後はいち早く被災者向け支援融資の相談窓口を全店舗に設置した。津波でシステムが稼働不能になった飯岡支店も休まず営業を続けた。単独でニーズに応えられない部分は信金中央金庫と連携する」

―復興に向けたビジョンも必要です。

 「2011年8月に信金中金の協力を得て『銚子市観光活性化への提言』をまとめた。昨年、震災の影響で千葉県の人口が戦後初めて減少に転じたことが話題となったが、震災以前から銚子市の人口減少は著しい。活性化策の一つとして、豊富な農水産物を『銚子ブランド』して発信することを提案している。銚子市には全国屈指の水揚げ量を誇る銚子漁港があり、近隣の旭市や香取市は野菜や畜産物で県内有数の生産地だ。地域で6次産業化を進め、観光客がリピーターになる仕掛けづくりを急ぐべきだ。『報告書』にはそうした提言を盛り込んだ」

―県内信金との連携も進めています。

 「10年に県内5信金の共催で『食の商談会』を開き、昨年は他県から千葉県への観光客を誘致する取り組みで連携した。銚子信金の100年の歴史の中でも他の信金との連携は初めての試み。信金中金との“縦”のつながりと、県内信金との“横”のつながりを強化し、県経済を活性化していきたい」


【2012年3月19日 日刊工業新聞社】