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農林中金、宮城・気仙沼漁協の製氷施設に20億円融資

 農林中央金庫は、気仙沼漁業協同組合が気仙沼港に建設する製氷施設に約20億円を融資し、同漁協がこのほど建設に着工した。同施設は東日本大震災で全損した製氷施設の代替で建設するもので、製氷能力は1日あたり110トン、貯氷能力は3700トン。日本国内の漁港施設でも有数の規模となる。製氷施設完成はカツオやサンマの盛漁期となる今夏の予定。

 東北地方の太平洋沿岸はこれから震災復興で漁業・農業の再生プロジェクトが見込まれ、農林中金は同地方の復興を手助けすると同時に、営業や支援体制を強化していく。

 製氷施設は鉄筋コンクリート造り5階建てで、建築面積2370平方メートル、延べ床面積7321平方メートル。水揚げしたサンマやカツオの、水産加工や保存に用いる。

 気仙沼港は年間水揚げ高が約280億円と、全国でも有数の大型漁港。宮城県内だけでなく他県からの水揚げも多く、加工施設の復旧が重要な意味を持つ。加工施設が復旧すれば震災で減少していた漁船が港へ戻ってくることが見込まれるほか、他県漁船の誘致にも弾みがつくとみられる。

 水揚げしたサンマやカツオは、冷凍や冷蔵保存が不可欠。震災で施設が全壊したため現在は隣接する山形県の日本海側から氷を調達するなどしているが、輸送コストがかかり、競争力のハンディとなっていた。自前施設が稼働すればこのネックが解消する。

 宮城県は復興をばねに漁業や農業の集約・近代化に取り組んでいる。農林水産省と共同で計画中の「食糧生産基地再生のための先端技術展開事業」にはパナソニックや富士通、三菱自動車など多数の大手が技術提案している。


【2012年2月16日 日刊工業新聞社】