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農商工連携の今(99)神奈川産の西洋野菜−飲食店にカット野菜安定供給

 マルアキフーズ(横浜市保土ケ谷区、田岡実社長、045-335-5595)は、地元の農業者と連携し新種の西洋野菜を開発、飲食店向けに西洋野菜を使ったカット野菜の販売に乗り出す。

 同社は野菜を加工した「カット野菜」の製造、販売を手がける。連携先は横浜市や神奈川県鎌倉市などで、コールラビ、ビートルートなどの西洋野菜を生産するカトー・コーポレーション(鎌倉市)。加藤宏一社長は東京都内の有名レストランやホテルのシェフの中では知らない人がいないほどの存在。シェフの希望に沿って作付けし、結果を出し続けているのが人気の理由だ。

 両社の付き合いが始まったのは2年半ほど前。マルアキの田岡慎司専務が、友人に誘われて参加した会合で加藤社長と偶然出会った。田岡専務は「すぐに意気投合できた。“飲みニケーション”がお互いに良い連携につながった」と振り返る。

 2011年2月、農商工連携事業の認定を受けた。事業を進める上で、かながわ中小企業支援ネットワークや中小企業基盤整備機構関東支部などからのサポートも得た。「申請書類の作成などに半年以上かかったのが予想外だった」と田岡専務は打ち明けるが、「認定を受けたことで、いつまでに形にしなければならないということがはっきりしたのでやりやすい」とメリットを強調する。

 西洋野菜ブームも手伝い、メニューに採用する飲食店が増えている。しかし、物珍しさだけだと長続きしない。田岡専務は「持続的な栽培していくためには、飲食店からのコンスタントな需要が必要」と判断。リサーチ会社を使い、シェフに対し「どんな西洋野菜を使ってみたいか」をアンケートした。その結果を踏まえ、11年11月に西洋野菜の本場、フランスとイタリアに種の購入に出かけた。現在、2品種に絞って栽培していて、12年4月から市場に投入する予定だ。

 連携はカトーが抱えていた問題の解決にもつながる。100ヘクタールを超える農地には多くの休耕地が含まれており、その活用方法に頭を悩ませていたのだ。休耕地で西洋野菜を栽培し、安定した供給体制を構築できれば、新規に農業従事者を採用できる。田岡専務は「4月の投入が楽しみ。今後も良い意味で“とんがった”神奈川県産西洋野菜を作り続けていきたい」と意気込む。


【2012年1月23日 日刊工業新聞社】