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岩手大、釜石市に水産研新設−三陸復興を支援

 岩手大学は東日本大震災で大きな被害を受けた三陸沿岸地域の復興支援に向け、水産系の総合的な研究機関「岩手大学三陸水産研究教育センター」(仮称)を設置する。岩手大学が水産系の研究拠点を持つのは初めて。すでに基本設計と企業化調査(FS)を終えており、2012年度中に岩手県釜石市平田地区に約2000平方メートル規模の水産系研究開発(R&D)施設を設ける。総事業費は数十億円。

 岩手大学では東日本大震災後、三陸沿岸地域の復興支援を目的に、昨年10月から「釜石サテライト」を開設。復興への地元ニーズ調査を実施していた。その結果、地元水産業の機能回復は不可欠と判断。同機関の設置を決めた。

 水産系学部を持つ東京海洋大学、北里大学と「三陸水産業の復興と地域の持続的発展に向けた3大学連携推進の基本合意書」を交わしている。特任教授や准教授を派遣しながら、共同研究などを推進する。

 東京海洋大学は以前から三陸地域で研究活動を実施。北里大学は釜石市内で海洋バイオテクノロジー研究所を設置していた。三陸沿岸地域で研究活動を展開していた大学が一体となり震災からの復興を後押しする。

 具体的な研究内容も詰めており、これまでのところ「水圏環境調査」、「養殖の新技術」、「水産加工技術の高度化」、「水産加工製品のマーケティング」、「三陸発の新たな食文化の創造」などが決まっている。

 三陸沖は世界の3大漁場と呼ばれる地域。水産業に学問・科学的な「知」を加えることで、復興支援と、それを担う人材を育てる。世界でも有数の漁場を背景に、全国の水産系の研究者と連携する構想もあるという。


【2012年1月12日 日刊工業新聞社】