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農水省、宮城・岩手で食料生産再生への先端技術展開事業を実施−農・漁業コスト半減

 農林水産省は2012年度に宮城県内と岩手県内で、食料生産地域再生のための先端技術展開事業をそれぞれ実施する。宮城県で農業、岩手県で漁業の研究・実証地区を設け、先端技術を用いた農・漁業の新しいスタイルを実験、検証。従来方法に比べ生産コストの5割削減、収益率2倍を目指す。実験成果を“強い農・漁業実現”に役立て、東日本大震災で被災した東北から最先端の農・漁業情報を発信する考えだ。

 事業実施にあたり、被災県や地元生産法人に民間企業を加えたコンソーシアムを12年2月めどに募集。民間企業を通じ、成果が各地に広がることを期待している。農業実証地区の場合、イチゴやトマトなどの施設園芸と、リンゴなど果樹園芸に、畜産や稲作の土地利用型農業を組み合わせた事業体スタイルを想定。

 200ヘクタール規模の土地内で水や肥料、温度管理から太陽光発電、発光ダイオード(LED)などの省エネ技術、甘味や栄養分などの機能性アップ、大きさや色など品質管理技術を作物に応じて活用。最適化の数値管理や組み合わせ効果などを研究する。

 農業、漁業とも実施地区には開放型の研究室を設け、関係者が自由に出入りできるようにする。ブランド農産物だと技術流出をおそれて地元で“囲い込み”するケースが多いが、実証実験では先端技術や栽培方法を組み合わせて使うことで作業コストダウンや収益アップの方法を検証、6次産業化や海外輸出などもにらんだ強い農業の体質づくりへ役立てる。

 栽培技術のほか、経営効果についても積極的に検証。結果的にコスト高になる事態を防ぐため、どの技術とどの技術の組み合わせが費用対効果が大きいか、多角的に検証する。


【2011年12月28日 日刊工業新聞社】