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農商工連携の今(96)滋賀・高島産こだわり納豆

 ユーアンドミー(京都府亀岡市、北畠潔社長、0771-24-8915)は、滋賀県高島市産の大豆と稲わらを使った天然わら納豆の開発に乗り出した。環境に配慮した農林水産振興を目指す高島市からの呼びかけをきっかけに、同市内の農家などと連携して取り組んでいる。稲わらについた天然の納豆菌のみを活用した納豆づくりは「一部の農家が自家用として作っているが、業者が製品化するのは珍しい」(北畠社長)という。

 自然食品卸販売のユーアンドミーが納豆製造に進出したのは2005年8月。京都市内の老舗納豆メーカーで4年間修行した北畠社長が中心となり立ち上げた。

 高島市では環境共生型のコメづくりを推進する農家が「たかしま有機農法研究会」を発足。オール高島産の農産品による「究極の卵かけご飯セット」を商品化している。これに続く商品として、注目したのが地元の大豆と稲わらを使った天然わら納豆。しかし県内では製造業者が見つからず、自然食品に精通するユーアンドミーと組んだ。

 09年10月に農商工連携事業の認定を受けた。高島の農家は栽培期間中に農薬、化学肥料を一切使用しない特別栽培の大豆、稲わらを供給、ユーアンドミーは天然わら納豆などの開発と販売を担当。また環境共生型のコメづくりを支援してきたアミタ持続可能経済研究所(東京都千代田区)は販路開拓やマーケティングなどで協力する。

 これまでに「たかしま天然わらなっとう」を開発、高島市安曇川にある道の駅で販売を始めた。大豆を蒸籠(せいろ)でゆっくり蒸して作る昔ながらの製法を取り入れ、包装材の稲わらに付着した天然の納豆菌で自然発酵させた。納豆菌は高温に弱く、稲わら消毒や発酵工程の温度管理などが課題だったが「高島産の大豆と稲わらは相性が良く、開発はスムーズに進んだ」(同)。市場調査でも食べやすいと好評で「大豆のうまみが詰まっており、果物のような甘いさわやかな香り」と北畠社長は自信たっぷり。

 第2弾の滋賀県高島市産大粒納豆「みずくぐり」のテスト販売にもこぎ着けた。このほか経木(きょうぎ)と呼ばれる木を薄くスライスして柔軟性を持たせた包装材を利用した納豆やいり大豆の販売なども検討中だ。

 ユーアンドミーでは高島産納豆のブランド化など連携効果により5年間で3500万円の増収効果を見込む。従業員も現在の7人から10人程度に増員し、対応していく。


【2011年12月5日 日刊工業新聞社】