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農商工連携の今(94)青汁とトマト酢使い新飲料−ブレンドで飲みやすさ追求

 青汁は食物繊維やミネラルが豊富で、体に良いことは一般的に知られている。しかし独特の喉ごしやにおいなどから「飲みにくい」というイメージで敬遠されがち。こうしたイメージを打破し、新しい青汁の飲み方を提案するのが、愛媛県内で青汁の宅配事業を行う遠藤青汁(松山市、中井英明社長、089-969-1200)だ。

 同社はトマト酢と青汁を利用した加工品を企画、販売し、森文醸造(愛媛県内子町、森秀夫社長、0893-44-3057)が製造する。原料のトマトは愛媛県内子町の農家の藤岡清一さんが栽培を担う。2011年9月に四国経済産業局から農商工等連携事業計画に認定され、連携により誕生した「青いトマト酢」を10月1日発売した。

 「青いトマト酢」は、森文醸造のトマト酢と遠藤青汁の青汁をブレンドし、飲みやすいようにゆずや甘酒のこうじ、アセロラ果汁などを加えたもの。森文醸造のトマト酢は加工用の完熟トマトを発酵させたもので、付き合いのあった藤岡さんから「作りすぎたトマトを使った新たな加工品はできないか」と相談を受けて開発した。青汁同様にそのままでは飲みにくく、商品展開や販売方法を模索していた。

 そうした中、遠藤青汁から連携の話が舞い込み、飲みにくいもの同士をブレンドして飲みやすい新商品を開発しようと、11年6月に本格的な商品開発を始めた。

 「森文醸造さんが蓄積してきた研究開発に関するノウハウが大いに生かされた」と中井社長が言うように、開発から半年以内で新商品を発売した。

 「青汁と聞くと飲みにくいと敬遠されてしまう」(中井社長)ということから、あえて商品名から青汁を外し、ネーミングにも工夫を凝らした。一本360ミリリットル入り1890円で、水や湯、牛乳、豆乳などで4倍に薄めて飲む。初年度は1700本の販売目標を掲げる。中井社長は「これをきっかけに青汁をより多くの方に飲んでもらえる機会が増える」と、新たな市場開拓の足掛かりとして期待する。

 販売ルートは、遠藤青汁が持っている宅配ルートや販売店網を活用していく。また宅配事業で蓄積した顧客データを生かして、市場ニーズに合った商品企画を進める。今後は病院食・介護食向けに、ゼリー状の商品を13年の商品化を目指して開発を進めたいとしている。


【2011年11月21日 日刊工業新聞社】