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鹿児島大、食中心に農商工連携−“地域専門商社”構想が始動

 鹿児島大学産学官連携推進機構、九州経済産業局、鹿児島銀行などによる“地域専門商社”の構想が動きだした。地域資源の生産、加工、流通・販売の川上から川下まで、新しい枠組みで総合的に手がける社会的事業(ソーシャルビジネス)の会社をイメージしている。大学が中心になって、農商工連携や農業の「6次産業化」を手がける例が今後、急激に増えてきそうだ。

 大学の産学連携は工学系教員とメーカーをつなぐことが多いが近年、注目されている農業系はこれと異なる。例えば大型作物の新品種開発も、ペーストに加工したり、細かく刻むレストランが敬遠したりするのでは意味がない。とくに農産物の高付加価値化に重要な流通・販売は大学も不得意な部分だ。

 しかし、鹿児島大産学官連携推進機構は、鹿児島県南さつま市の商工会議所とのプロジェクトで、東京の消費者とつなぐ活動などを経て、大学が地域の核になる重要性を感じていた。

 ここで“地域おこし会社”を2010年度に打ち出した九州経済産業局や、アグリクラスター構想を持つ鹿児島銀行と意見が一致したことから、新会社設立に向けて構想が動きだした。新会社は、これまで各機関に寄せられていた事業化相談の総合窓口ともなる。中武貞文鹿児島大准教授は「自治体支援も製造業と観光業の支援が分かれている中で、食を中心に何でも手がける新会社にしたい」と考えている。


【2011年10月28日 日刊工業新聞社】