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稲作農業の経営、6次産業化で生産性向上−内閣府リポート

 農業の6次産業化は生産性向上に有効―。内閣府経済社会総合研究所の空閑信憲特別研究員がまとめた6次産業化が稲作農業経営体の生産性に与える影響のリポートによると、6次産業化に取り組んだ農家とそうでない農家を比較すると、2005―08年の全要素生産性(TFP)水準が6次農家が0.75に対し、一般農家は0.594と6次農家の方が高い結果が得られた。

 他方で6次農家の場合、農地面積の大規模化が生産性向上に必ずしもつながっていないことも明らかになった。空閑特別研究員は米国や豪州と違い、農地大規模化が難しい日本では6次産業化の方が効果があると指摘している。

 農業の6次産業化は作物栽培(1次産業)である農業に、食品加工(2次産業)、流通販売(3次産業)の要素を加えて生産物を高付加価値化、収入増加を図るもの。観光農園や自然食レストランなどがこれにあたる。

 同リポートによると、6次農家が農地面積を拡大してもTFP増加にさほど変化がみられなかった半面、女性労働力の割合が高いほどプラスになる傾向がみられた。食品加工や流通では女性の好みが売り上げを左右する要素が多いだけに、女性の感性や気配りを生かすことが売り上げアップにも貢献したとみられる。

 リポートは、6次産業化の取り組みを生産性向上につなげるために女性労働力の活用を軸とした土地節約・労働使用的な農業経営を提案している。


【2011年9月26日 日刊工業新聞社】