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東北地方の有力日本酒メーカー、増産相次ぐ−復興支援追い風

 【仙台】東北地方の有力日本酒メーカーが相次いで増産に乗り出した。今年の醸造開始時期を前倒しし、復興支援需要で品薄となっている状況に対応する。南部美人(岩手県二戸市、久慈浩社長、0195-23-3133)は例年は9月に始める仕込みを1カ月早めた。男山本店(宮城県気仙沼市、菅原昭彦社長、0226-24-8088)も例年は11月に始める仕込みを今月1日に始めた。

 東日本大震災の復興支援として全国から注文が増えているが、「酒の場合すぐに増産するわけにいかない」(久慈浩介南部美人専務)ため、仕込む回数を増やすことなどで需要増に応える。

 南部美人は原酒ベースで年間一升(1.8リットル)瓶25万本程度の生産量を今年は1―2割増やす予定だ。梅酒の仕込みも前倒しており、早期の出荷を予定している。男山本店も増産する計画。いずれも今月末までには今期1回目の仕込み分ができあがる。

 震災で男山本店は社屋や倉庫が津波で倒壊・流失したが蔵は無事だった。震災直後から電話や電子メールなどで全国から注文が殺到し品切れとなった製品もあった。菅原社長は「今までは応援で買ってくれる人が多かった。これから真価が問われる」と十分な品ぞろえで需要に応える決意。

 南部美人では工場の煙突が震災で崩落するなどしたが生産には大きな影響はなかった。ただ自粛ムードなどから3月の売り上げは例年の4割程度に激減。そこで、月の輪酒造店(岩手県紫波町)や、あさ開(盛岡市)とともに動画共有サイト「ユーチューブ」で「自粛するよりも花見をしてほしい」と呼びかけたところ反響を呼び、「注文に追いつかないほど売れた」(久慈専務)という。


【2011年9月8日 日刊工業新聞社】